椅子張り編
椅子張りのお手入れ方法
素材別のお手入れがあります。
塩化ビニルレザー 日常のお手入れ方法
汚れ落としは、基本的に下記の方法で行って下さい。
1.柔らかく清潔な布で乾拭きする
2.清潔な水もしくはぬるま湯を含ませた布で水拭きする→乾拭きする
3.水もしくはぬるま湯で薄めた中性洗剤で拭き取る→水拭きする→乾拭きする
お取扱い上の注意
異材との接触注意
可塑剤(レザーの風合いを決める材料)の移行により、下記の例のような不具合が生じることがありますので、塩化ビニルレザーの表面に異質な素材が接色しないようご注意下さい。
・本皮やジーンズ等の染料を使用している異質の素材と接触させると、色移りが生じることがあります。また、本皮側の表面に粘着が生じることがあります。
・別の塩ビ製品・スチロール製品・ABS樹脂・木材塗装面など異材樹脂製品と接触させると、可塑剤の移行により表面ツヤ変化や硬化が生じる一方、別の塩ビ製品・異材樹脂製品にもツヤ変化ヒビ割れ、及び変形が生じることがあります。
・新聞紙や印刷物を接触させると色移りが生じることがあります。
・粘着テープを貼ると、表面ツヤ変化や粘着が生じることがあります。
溶剤類との接触注意
加工時に表面清浄用として、ベンジン・アルコール等の溶剤を接触させると、塩化ビニルレザーの表面が融けて可塑剤の溶出や化学物資の吸収により、表面ツヤ変化・硬化や軟化が生じることがあります。
表面清浄時の注意
上記溶剤の他、漂白剤を使用しないで下さい。
漂白剤を使用すると、ツヤ変化や色変が生じることがあります。表面清浄用にはうすめた中性洗剤をご使用下さい。
高温物との接触注意
塩化ビニルレザーをアイロン掛けしたり、ストーブ等の過度な熱源のいそばに置かれると、表面ツヤ変化・絞変化表面粘着・変形・変色が生じることがあります。
縫製加工場の注意
塩化ビニルレザーの硬さや厚みにてきしたミシン針を使用するようご注意下さい。
不適当なミシン針を使用した場合、折れてケガをしたり、折れた針が製品の中に入り、使用者がケガをします。ひとつ縫製するごとに針が折れていないかを確認して下さい。
半製品の移送上の注意
移送の時に、特定部位にのみ強度をかけたり、引きずったり、他の物との強い摩擦等により、破損・表面異常・絞やツヤの変化が生じることがあります。
接着剤加工時の注意
塩化ビニルレザーの表面や裏面に被接着物を接着させるとき、指定された接着剤や試し接着し確認された接着剤をご使用下さい。
不適当な接着剤を使用すると後から剥離したり、塩化ビニルレザーや被接着物のツヤ変化・硬化・変色が生じることがあります。
糊引き後の乾燥時、過熱しすぎや過熱ドラム面へ直接接着させると、絞消えやツヤ変化、肌荒れなどが生じる場合があります。製品加工条件(特に温度条件は80℃以下が望ましい)の管理を十分に行って下さい。
合成皮革|ファブリック 日常のお手入れ方法
汚れ落としは基本的に下記の方法で行って下さい。
1.柔らかく清潔な布で乾拭きする。
2.清潔な水もしくはぬるま湯を含ませた布で水拭きする→乾拭きする
3.水もしくはぬるま湯で薄めた中性洗剤で拭き取る→水拭きする→乾拭きする
お取扱い上の注意
異材との接触注意
下記のように不具合が生じることがありますので、合成皮革の表面が異質の素材と接触しないよう、商品設計や加工時にご注意下さい。
・本皮や生地等の染料を使用している異質の素材と接触させると、染料が移行して色移りが生じることがあります。
・塩化ビニルレザーと接触させると、その可塑剤の移行により色移りが生じることがあります。
溶剤との接触注意
トルエン・ベンジン・酢酸エチル・アルコールなどの溶剤を接触させると、合成皮革の表面の損傷・ツヤ変化・溶解・色柄落ち・硬化や軟化・剥離などが生じることがあります。
表面清浄時の注意
乾拭き、水拭きをして下さい。水拭きの場合は乾燥を十分にして下さい。
水分が残ると、加水分解を促進する恐れがあります。溶剤類の他、漂白剤も使用しないで下さい。
漂白剤を使用すると、ツヤ変化や色変が生じることがあります。
接着剤加工時の注意
合成皮革の表面や裏面と被接着物を接着させるとき、指定された接着剤や試し接着し確認された接着剤をご使用下さい。
不適当な接着剤を使用すると、後から剥離したり、合成皮革や被接着物のツヤ変化・硬化・変色が生じることがあります。
糊引き後の乾燥時、過熱しすぎや過熱ドラム面へ直接接着させると、絞消えやツヤ変化、肌荒れなどが生じる場合があります。製品加工条件の管理を十分に行って下さい。
方向性による外観不具合の注意
スエード及び植毛タイプは、見る方向で色相が異なって見える場合があります。
方向性を考慮して裁断加工して下さい。
平織・ジャガード
・太番手糸で織った織物は、織しろを多く取って裁断し、縫製にご注意下さい。
・裁断加工時は、特に方向性の統一をご注意下さい。
・原反裁断後の残布、梱包資材等は燃やさず、産業廃棄物条例に従って処分して下さい。
・多色の商品は、特にロットによりサンプル生地と実際の色が多少異なる場合があります。
・薬品、接着剤等により、変色する恐れがありますので、ご注意下さい。
・お手入れは、定期的に電気掃除機でゴミを吸い取るか、柔らかいブラシでブラッシングして下さい。
・原反が汚れた場合は、お湯でうすめた中性洗剤で汚れを落とし、固く絞った蒸しタオルで洗剤分をよく拭き取りカラ拭きして下さい。
(吸水性のある布でやさしく拭き取ることがポイントです。)
ニット
縫製上の注意
・16番以下の細いポールポイント針を使用し、40番以下の細いナイロン・ビニロン等、化学織糸を使用して下さい。
・縫い目を最大限粗くし、同一箇所でのミシン針の上下動はさけて下さい。
・該当商品:スレンダー、ルーブル、ポニータ等
方向性による外観不具合の注意
・スエードタイプの基布は、見る方向で色相が異なって見える場合があります。方向性を確認して裁断加工して下さい。
・該当商品:ラバス、ニューラバス、SK-7等
ロットによる色相ぶれの注意
裁断加工時は必ず同じロットまたは反内裁断を徹底して下さい。ロット違いの裁断は色相ぶれの発生が懸念されます。
電気掃除機を使用して、定期的に汚れ、ホコリをお取り除き下さい。
人工スエード
・人工スエードの基布は、見る方向で色相が異なって見えます。方向性を確認して裁断・縫製して下さい。
・該当商品:ラムース、ティーガ、レオーネ、クレスフィル等
・軽い汚れには中性洗剤をぬるま湯で10倍程度にうすめて軽くたたいて下さい。
・ホコリなどの汚れにはエチケットブラシで軽くブラッシングして下さい。
・表面に直接アイロンを当てますと、表面形状変化が生じる場合があります。
・水洗いをする場合は、中性洗剤をお使い下さい。塩素系漂白剤による漂白はできません。洗剤は残らないようにすすぎを充分にぢ日陰で吊り干しにして下さい。
ベルベット・モケット
・ベルベットの硬さに適したミシン針を使用するようにご注意下さい。
・原反の裁断後の残布、梱包資材等は燃やさず産業廃棄物条例に従って処分して下さい。
・ベルベットは見る方向で色が異なって見えます。パイル表面の毛並(方向性)を注意して裁断、加工して下さい。
・プリント製品、後染製品はロットによる色相ぶれが懸念されますので、同じロット裁断を行って下さい。
・パイル面、裏面に直接アイロンを当てないようにして下さい。表面形状変化、変色、パイル抜けが生じます。
・原反が汚れた場合、中性洗剤をぬるま湯でうすめ、きれいなタオル等をかたくしぼり、汚れ部分を軽くたたいて落として下さい。場合によっては、パイルが起きないことがありますのでご了承下さい。ただし、溶剤系の薬品は使用しないで下さい。